先日、上の子の高校の初めての保護者会で、
「保護者の方に是非していただきたい事」
として、学年主任の先生に言われたことがあります。
それは
笑顔で子供を送り出して欲しい
ということ。
「もちろん、保護者の方も毎日色々大変で色々事情もあるだろうし難しい面もあるとは思いますが・・・」
との補足もしつつおっしゃっていました(笑)
その学年主任の先生(女性)も、もうお子さんは成人されたようですが子育て経験者。
理想と現実もしっかり経験されてのお言葉でした。
それでも上記のようにおっしゃるには、やはり理由がありました。
というのも、子供達が勉強にしても何にしても有意義な学校生活を送るには、健康と心のバランスが必要とのこと。
それには家庭での支えが欠かせないとのこと。
みんなもう高校生なので体も大きく大人顔負けで何でもできるようになっているけれど、やはりそれは支える家庭があってこそ。
特に子供達の心を保つには家庭の影響が大きいとのこと。
なので子供達が安心して学校に通えるよう、是非朝の登校時は笑顔で気持ちよく送り出してあげて下さいとのことでした。
これには私も同感でした。
私も家庭を持って送り出す側になった時に、この大切さをとても強く感じました。
夫を送り出すのもそうですが、子供が成長し、一人で学校などへ出かけるようになった時、「毎日笑顔で」とはさすがにいかなくても、安心して出かけることができるように見送りに玄関へ出ることだけは欠かさずにしてきました。
けれども、もちろんたま~にどうしてもできない時もありました。
ちょうど先日、どうしても台所で手が離せない時に上の子が家を出ることになり、夫と下の子に見送りを頼んだことがありました。
いつも送り出される側の2人で、慣れない2人の送り出し。
ま、家を出るのはしっかり者の上の子だし大丈夫だろうと2人に任せたのですが・・・
上の子を送り出してリビングに帰ってきた下の子の手には何故か上の子の折り畳み傘が。
理由を聞くと、上の子に干しておいてくれと渡されたとのこと。
けれどもその日は今にも雨が降り出しそうな天気。
上の子はこういう時は必ずこの折り畳み傘を持って学校に行くのに。
大きい傘は学校へ行く時は邪魔になるから嫌だと言って、強い雨が降る時でないと大きな傘を持って行きたがらないのに。
おかしいなと思い、下の子と夫に上の子が大きな傘を持って行っていたかと確認するも、「いや分からない」「見ていない」との2人の回答。
いやいや、送り出してくれたんでしょう?
なんで分からないの?
ダメだこりゃ~と思いました(笑)
結局LINEで連絡を取れ、大きな傘をちゃんと持って行っていたことが分かったのであとでホッと一息しました。
けれども結局この日も私だけが上の子の傘の事で焦っていて、当の上の子も、送り出しをしてくれたはずの夫も下の子も危機感もなく何食わぬ顔でした。
何か悔しかったのですが、これはいつも送り出してもらっている方の立場だからなのかなあと感じました。
実際私も、子供でまだ実家にいて母に送り出してもらう立場だった時は何も感じませんでした。
忘れ物はないかなどのチェックや送り出しは別に特別なことではなく「単なる日常」としか思っていませんでした。
けれども送り出す側になった今では、それは母の努力があってこそだったんだなあと思いました。
小さなことにも見える送り出し。
けれど、毎日となると大変な事です。
朝の忙しい時間にわざわざ家事などの手を止め時間を作って玄関まで見送りに来てくれ、持ち物の心配をしてくれ、更には無事に帰って来るよう祈りながら送り出してくれるのです。
笑顔が一番ですが、笑顔でない時ももちろんその気持ちはこもった行動だったと今なら分かります。
私が今家族にしている行動と気持ちが、私の母が私にしてくれていたことと重なりました。
毎日当たり前に続いていた「単なる日常」と思っていたことが、実はとてもありがたかったんだなあ、私の安心材料だったんだなあと改めて感じました。
子供達も夫も、その事に気づくことはないかもしれないし、気付いても自分たちが家庭を持ってからかもしれませんが・・・
「単なる日常」で家族の安心を影ながらでも保てるように、母として妻として出かける家族の送り出しを(可能な限り笑顔で(笑))これからもし続けたいなあと思いました。
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